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埼玉県 奥武蔵・秩父 
武川岳1051.5m~伊豆ヶ岳850.9m

  

【期日】 2017年12月01日(土)

【参加者】 CL:T.I、メンバー:SO.N、TO.K、T.MA、H.A、Y.Y、N.U、Y.U、MS.S(合計9名)

【コースタイム】 
正丸駅(312m)08:37→9:01分岐(馬頭尊442m)9:04→9:13分岐(大蔵山コース)→9:50大蔵山(715m)→9:55長岩峠→10:17ゲンキプラザ(名栗少年自然の家)(597m)→10:32展望台9:43→10:49林道横断→11:13難所→11:24見晴台(905m)昼食11:46→峰909m→11:54旧大栗沢分岐→大栗沢分岐→12:24武川岳(1051.5m)12:34→13:13前武川岳(1003m)→13:13標高点845m→13:38山伏峠(638m)13:47→14:33伊豆ヶ岳(850.9m)→新女坂→14:52五輪山巻道(沢コース)分岐→15:29分岐(大蔵山コース)→15:37分岐(馬頭尊)→15:58正丸駅(解散)16:08(1時間当たり10分、昼食20分、息継ぎ・水飲み・衣服調整休止休憩少々を含む)


  【コメント】
  武川岳・伊豆が岳周遊コースは累積高度差が約1000m、歩程が6時間強、何回ものアップダウン、長い尾根歩きなどがある。しかし関東平野の北朝霞から正丸まで電車で片道¥628のお手軽な山だ。森林限界のはるか下ではあるが、北アルプス小屋泊縦走をイメージした足慣らしや事前自己評価だけでなく、日常の体力維持に役立つお散歩コースであることをまず紹介したい。もちろんすこし尾根や谷を変えれば厳しいバリエーションや簡単なハイキングコースになるが、それは皆様のおたのしみである。

  12月1日は大きな移動性高気圧が日本を覆い、快晴に近い薄曇り、朝は放射冷却で少し冷えたが、飯能市で最高気温16.7℃まで上がったという。初冬とはいえない日和であった。尾根に登って火照った体に微風が当たると本当の心地よさを味わえた。午後になると太陽の光も弱くなり杉林の中を下る際には指先が固くなる。やはり12月の寒さが忍び寄ってきた。不思議なことには下山して馬頭尊から正丸駅までの簡易舗装道路の表面が濡れていた。「ここだけ時雨れたのか」と「いやそうではない」と姦しかった。

  正丸駅から武川岳山頂付近まで広葉樹の黄葉・紅葉の林が連なっていた。枝を離れた葉が登山路を覆い、積もった葉で登山路が滑りやすいのも秋山だった。2~3度、尻餅をついて悲鳴があがったのは疲れだけのせいではないと思う。一言でいえば錦秋、青空に映える山なみは杉・桧林の濃緑線が黄の帯を隈どり秋の居残を強調していた。さらに武川岳の山頂からは里山の先に奥多摩・奥秩父、遠くは丹沢まで、伊豆が岳の頂上からが関東平野の果てまで展望できたのは望外の喜びであった。

   嬉しくなかったのは往路の長瀞・三峰行快速電車、すでに所沢で満員、入り口や通路も人やザック、自転車袋で塞がっていた。西武鉄道関係のイベント開催のせいらしく車内の混雑だけでなく駅前には受付テントが設営され大勢の人が群がっていた。一番驚いたのは、西吾野駅のホームに電車つくと車内から登山・ハイキングスタイルの人波が流れだして溢れ、まるでハロゥイーンの渋谷のような状態だったことだ。正丸で電車がガラガラに、長瀞・三峰に行く人はすくない。12月は秩父夜祭というビッグイベントもあり西武鉄道を使う登山には注意がいる。

  なお、12月1日は土曜日であったが15:35頃には正丸の中丸屋は閉店、駅前の売店(茶店)は土曜日のおかげで16:00過ぎても営業中であった(平日16:00、土日祭祝日は16:30までとはY.Yの現地調査)。

  思い思いのドアからホームへ降りた新座山の会のメンバーは現地集合の正丸駅改札前で9人全員集結できた。駅前広場は大混雑、我々も係の人から公衆トイレを案内されるほどであった。「正丸峠~伊豆が岳ハイキングイベント」の参加者が多かったようだ。イベントと重なる山道で大行列に出会うかとびくびくしていたが上手いことに杞憂におわった。

  正丸駅から階段を下りて舗装道路を馬頭尊・正丸峠分岐まで歩む。渓流の音、晩秋の花、茶に変わったワラビ畑、楓の紅葉、鈴なりの柿などを愛で、中丸屋の「お団子いかが」の呼び込みに、「帰りに」と声を返してゆっくりと登った。

  馬頭尊・正丸峠分岐で衣服調整の小休止をとる。我々と前後していた若者グループと単独行の伯父さんも一休みしながら地図やスマホを睨んでいた。先行した若者グループ・伯父さんが大蔵山コースの登りで停滞、「伊豆が岳へ行きたいのに道迷いした」と地図やスマホを見ながら困っていた。メンバーが「尾根まで出たら左へ行くと伊豆が岳」と助言して別れた。若者グループ・伯父さんは渓流沿いに伊豆が岳へ登る当初計画であったらしい。

  この他で印象に残った人達は、大蔵山尾根でゴミ回収をしていた地元の地下足袋の方、長岩峠の下りで会った家族連れ、指を折って歳を教えてくれた可愛い5歳と6歳の女児がいた。また山伏峠から伊豆が岳への登りでは小学生2人を連れた家族が下ってきた、眼鏡をかけた賢い子で「ラーメンたべた。おいしかった。食べ過ぎて気持ち悪い。」と、こまっしゃくれた返事には思わず微笑んだ。ところで登りついた伊豆ヶ岳の頂上は閑散、三角点近くの岩の上には2組の男女が休んでいるだけだった。あの大勢の人たちはいつ・どこに消えたのだろう。

  さてこの周回コースは道標が随所・要所にあるから道迷いはまず.ないだろう。 ただし
  ・ゲンキプラザ登山口には道標がない。登山口から本館裏に出ればオリエンテーリングのマークが尾根までしっかりある。最終のオリエンテーリングマークが展望台上にあり、親切に「この上にオリエンテーリングはありません」と書いてある。
  ・展望台から見晴らし台の間の要所には道標がないものの、たくさんの目印テープが貼り付けてある。落ち葉で踏み跡が隠れていたら、これらが頼りになる。見晴らし台下の岩めいた巻道は難所だ。足元に注意しつつ、次のテープを探すことだ。見つからなくなったら踏み跡から外れている。
  ・五輪山分岐から渓流ルートも、大蔵山分岐まで要所にテープがある。このコースは登りには全く心配ない。下りに使う場合、降下点のテープを見つけて急斜面を滑らぬよう注意して尾根から狭い谷の底に進むのが良い。多くの登山者が上り下りに使うので踏み跡は幾筋にもなっている。古いロープが何本もかかっているのでそれらを目印に使うと怪我がない。次はペース配分だ。今回は1時間当たり10分間の休憩を基本に、登りのペースメーカーはT.MAさん、下りペースメーカーはH.Aさんになってもらい、急ぐこともなく遅れることもなく歩けた。
  まず  
  ・正丸駅から馬頭尊までの簡易舗装道路は一般に歩程が25分とある。歩き良い道だが結構な登りだ。急ぐと伯父さんのように大汗をかいて途中でへばる。里の風景を楽しみ、お喋りをしながら歩程よりゆっくりと登りたい。
  ・分岐から大蔵山コースは所々に急な登り登山路がある。双子岩や亀岩(長岩)のそばで息継ぎ休みをして焦らずに落葉散り敷く急な道を歩めば大蔵山の尾根に出る。そこで疲れ・汗取りの一休みすれば元気になる。  
  ・長岩峠からの下りには短いが洗堀された泥道急降下がある。土止めの杭も腐ったり流れたりして無くなっているのでも足元に注意したい。登りには問題なし。
  ・ゲンキプラザ登山口から本館裏までは短いがちょっとした昇り坂だ。その上の展望台までは漫歩だが、展望台の上の林道から見晴らし台下の巻道までの間にも急な坂道が何か所かある。ペースメーカーに合わせて登れば全員がゆとりを持つことができる。
   ・見晴らし台~武川岳、山伏峠分岐~林道横断→山伏峠はどちらも長い。メリハリをつけないと飽きてしまう。

  自然が好きな方への情報・記録には 
  ・民家に狂い咲きのサツキ、ことしの台風強風の影響ですね。これは例年通りと思うが小株のユザクラも咲いていました。
  ・今年は柿の当たり年、熟れた実を取り残した木がいくつもあった。「安保柿から手製干し柿まで、揉めば」とか、いろいろ耳学問ができた。「猿は出てこないのか」との議論も。
  ・黄葉で目立った一番は杉林のなかのラクウショウ(メタセコイヤどっち)、周遊した道には落葉した栗、コナラ、朴など、伊豆が岳の登りで見たタカノツメの木も美しかった。
  ・紅葉は何種類ものカエデ、伊豆が岳の方が武川岳より標高が低い所為か紅衣を纏った木々が多かった。もちろん麓の民家のイロハカエデやオオカエデ、ハウチワなども美しかった。台風来襲の所為か紅に茶が乗っているのは残念だ。
  ・姿は見えないが獣道、寝床跡、糞もなど、鹿か猪の気配がある。
  ・まだ冬鳥は来ていないのか、鳴き声がしたのはヒヨドリとシジュウカラの仲間だけだったのは残念だった。駅のスピーカーから流れているのはサンコウチョウの囀り、もしかしたら初夏に会えるのかと思う。TO.Kさんから「今年尋ねたサンコウチョウの巣で雛に悲劇があった」と教えてもらった。秩父・多摩にもまだ渡ってきている。楽しみ。

  最後に、T.MAさんの歩数計では本日3万歩超達成とのことであった。体調管理ためにもこの周遊コースを歩いていただければと思う。ただ標高がないので気温の低い落葉樹が芽吹く前、木立が葉を散らした後が最適であるのは疑いない。もちろん水を十二分に持てば真夏でもOK、木陰も十二分にある。また途中に伏流水がほとばしり出る堰堤もある。参加者の皆様に「T.Iは飲んだ」と伝えたが暑い時期に利用していただけるだろうか。

  一言、新座山の会の北アルプスや300名山踏破を目指す方々にはトレーニングコースとして、また山慣れ経験を積んでくださるための参加が欲しかった。登山ベテランのみ9名とは寂しい。

(記:T.I)

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 (写真:T.I)