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福井・石川県 加越国境 白山前衛 法恩寺山(1357m)・取立山(1307m)~大長山(1671m)

こつぶり山から一瞬の白山

  

【期  日】2018年04月16日(月)~18日(水)

【メンバー】CL(T.Kさん)、T.I (2名)

【コースタイム】参考にしてね
【交通】
  (往路) 04/15 八重洲南口(集合)ドリーム福井102便2号車22:10→6:24(予定6:30) 福井駅東口 04/16 福井駅東口タイムズレンタカ?8:08ー→法恩寺山有料道路→9:17勝山スキージャム林道通行止め 15:00→15:33東山いこいの森除雪末端
 (復路)   04/18 東山いこいの森除雪末端13:17→13:41勝山温泉センター水芭蕉15:11→16:00タイムズレンタカ?→16:09福井駅ドリーム福井2便1号車22:00→ 04/19 →6:10(予定6:30)バスタ新宿(解散)

【コースタイム(休憩時間込)】
04/16 勝山スキージャム林道通行止め9:17~林道~標高点1026m尾根末端貨車コンテナ・大看板前11:15~12:45法恩寺山(1357m)12:59~勝山スキージャム林道通行止め 所要時間(休憩込)3h42m

04/17 東山いこいの森除雪末端5:22~5:31取立山登山口5:38~7:41取立山(1307m)7:49~8:04取立平避難小屋9:00~9:25原高山(1339m)9:51~10:54板谷の頭(1383m)~10:58鉢伏山(1549m)11:04~12:51大長山(1671.4m)13:09~往路を帰る~15:46取立平避難小屋 所要時間(休憩込)10h24m

04/18 取立平避難小屋9:45~9:55こつぶり山(1264m)10:23~10:30取立平避難小屋10:36~取立山~登山口~12:27東山いこいの森除雪末端  所要時間(休憩込)2h42m 

【コメント】
白山信仰開祖の泰澄上人が山頂に法音教寺を建立したのが今の法恩寺山である。白山信仰が盛んなころは平泉寺白山神社からの越前禅定道の修験場として山頂から白山を伏拝したという。白山火山帯に属し、白山前衛の名山経ヶ岳とは尾根続きである。西の山腹にはスキージャム勝山がある。

取立山は加越国境稜線から福井県側へ出ている支尾根上にある。山頂や支峰のこつぶり山からは白山を展望できる。石川県側にある国境稜線上の鞍部の取立平には水芭蕉の大群落と避難小屋がある。近年までこの山域で焼畑農業が行われていた。 江戸時代に加賀藩と勝山藩が稜線を境に定めたが加賀藩の白峰から焼畑をするために越境してきた農民に勝山藩が厳しく年貢を取り立てたため「取立山」となったと言われている。現在では山スキーや春山登山が盛んである。登山口の「東山いこいの森」にはキャンプ場がある

大長山(おおちょうさん)は、白山国立公園・恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク・奥越高原県立自然公園内にある加越国境・両白山地の最高峰で取立山と赤兎山(昔登ったな)の中間に位置する山である。無雪期には国道157号から小原林道にはいり終点から 小原峠 ~刈安山を経て登り2時間半くらいで登頂できるという。積雪期には取立山~大長山~赤兎山の縦走路が冬山登山コースとなっている(無雪期は笹薮)。このコースで平成16年2月にスキー縦走中の関西学院大学ワンダーフォーゲル部員14名が大長山で動けなくなる遭難が起きた。天気が変わりやすい北陸豪雪地帯で長時間を要する縦走には深い注意が必要だ。

04/16 勝山スキージャム林道通行止
 薄曇りながら好天の勝山スキージャム林道通行止から 中ノ平登山口に向かって林道に進んだ。ようやく林道に残雪が現れ路肩にパトロールと記したスノーモビルが置いてあった。轟音を立てて追い越した除雪車が林道から路肩に残雪を吐き出しつつ登っていった。林道は何度もスキージャムのゲレンデと交差する。どうも遠回りしているのではないかと思う。

標高点1026m尾根末端について貨車コンテナと大看板を認めた。勝山市森林空間総合整備事業・登山ルート記載がある。中ノ平登山口はここから林道をさらに進んだ地点にあり、そこから折り返して法恩寺山山頂へ登ると分った。そこで尾根に取りつき杉人工林帯急へ斜面を登った。思いがけずゲレンデに出た。地形図にはない。ゲレンデ脇を登らせてもらいリフト上端設備に着いた。リフトの懸索・柱下を抜けると中ノ平登山口からの破線ルートと合流できる。

T.Kさんを追って残雪斜面を登り法恩寺山山頂に着いた。立派な山頂標杭がある。山頂から周囲を展望するが加越国境に疎いので山座同定ができない。「これがかって登った経ケ岳かも、赤兎山~大長山の方向はこれかも」と迷った。

地形図を見て往路と違う北東へ残雪を踏んで下る。パトロール・監視員の詰所に出くわした。地形図、道標とゲレンデ図を見比べてファンタジーサイトとイリュージョンサイトの分岐と現在地を確認した。ゲレンデの間の尾根を下り沢を渡って作業道に出たが登ってきた林道ではない。ゲレンデの合流点でゲレンデ図を見上げた。ここはジョイントカフェで少し歩けば林道に合流できる。どうにか遠回りの林道を下って 勝山スキージャム林道通行止に到着できた。 勝山スキージャムに迷惑がかからないならば、ゲレンデの薮際を歩くともっと短い距離を短時間で楽々登頂ができるに違いないと思う。

勝山スキージャム林道通行止から憩いの森林道除雪末端に着く間に 車前に狸がでてきた。林道を真面目に歩いたお礼かもしれない

04/17 東山いこいの森除雪末端
 テントを撤収して憩いの森除雪末端からアイゼンをつけて出発した。期待していた残雪は日当たりのよい箇所で消えて切れ切れになっていた。雪を拾いながら進んで林道末端の広い駐車場に着く。一面が雪で覆われていた。大滝・取立山登山口分岐は登山届ボックス(電話ボックス転用)の脇にある。大看板には大滝コースと取立山ノーマルコースが書いてある。

取立山ノーマルコースには夏道が出ていた。等高線1000~1100mの急斜面には幅広の電光道が切ってある。出てきた道標には頂上までの距離が1・6kmとあった。斜面の南(右)は靄が濃い。電光道に残雪と道を塞ぐ小倒木が増えてきた。雪の上に真新しい小鳥の青胸羽が散らばっている。ツミかハイタカなどの小型の鷹の仕業か。斜面の傾斜なりに登山道に積もった雪に先行者の踏み跡が続く。取立山は地元勝山で人気があると聞いていたがこれで納得できた。斜面から尾根に着くと尾根風が吹いてきた。平坦で広い尾根に薄曇りの空の太陽から光が漏れ落ちてくる。尾根が狭くなり登り傾斜もついてきた。いつものように登りはT.Kさんに置いて行かれた。

T.Kさんが待つ取立山山頂に到着した。大きな山頂標杭がある。大長山方向を見て左に90°+回って「白山はどこ」と探すが雲が邪魔をして前衛と裾しか見えなかった。残念である。取立山を下って取立平分岐に着いた。取立山を振り返る。こちらから見る取立山は印象的だ。取立平についてテントを張るかどうか相談した。「今夜から天候が悪化するので避難小屋に入るのが最善である」と解は落ち着いた。まず避難小屋の入口を確かめる。 一階の入り口は雪でふさがれている。T.Kさんが勝山市林業振興課で聞いたように二階の窓は開く。宿営道具をデポすることができた。苦労したが・・

天気が崩れる前にとアタックザックで大長山へ向かった。取立山縦走路と合流して尾根伝いにまず原高山を目指す。 原高山(1339m)から大長山方向を望んだ。「大長山の山頂はどこか」とT.Kさんと話す。見つからずコルへ下る。このコルは当初計画の幕営地だ。広くて平らで天幕適地だが「天気予報では今夜雨」で撤退・避難になるの間違いない。雪の上には踏み跡とスキーのシュプールが続いていた。
コルから登ると先行者の踏み跡とシュプールの他、雪の上に後ろ爪がはっきり着いたカモシカの足跡も続いていた。板谷の頭 (1383m)に登りついたがまたして尾根筋を歩み下らなくてはならない。登り返して鉢伏山(1549m)に着いた。山々を展望するが曇天・鉛雲のせいで「これが白山かな」、「大長山頂上はどこ」と今朝以来の悩みが続いた。またコルへ下る。コル(1387m )から見上げる大長山に右尾根斜面を直登するか、左手尾根に回るかを相談した。直登は残雪が崩落してできた段差や現れた薮が見えて厳しい。安全を重視して右手尾根に回る事になった。

谷を巻いて左手尾根急斜面の林を登ると目前に頂上尾根が出て来た。北端から頂上尾根のアップダウンに入る。頂上尾根稜線から展望すると白山砂防新道が見える。が、白山の頭は雲の中に隠れていた。ずっと見えていたスキーシュプールに加えてここには靴跡もある。しかし気温が高い日が続いたせいか残雪が谷に崩落して笹薮とシュルンドが出ていた。雪堤を選んで歩むがそれにも雪が落ちる前の亀裂があった。

平坦で広い頂上の大長山 山頂に着いた。 T.Kさんが示す三角点を見て「ここが山頂」と確認できた。かって登った赤兎山はどっちだろうか。名残は惜しいが天気が悪化する前に帰らねばならない。取立山方向を見ながら頂上尾根北端に出た。望めば鉢伏山の白い斜面を黒い粒が2つほど下って途中から登り返して帰っている。私たちの後を追ってきた人たちに違いない。

頂上尾根北端から残雪小木帯を急降下し次いで左の疎林急斜面を下る。が、登ってきた踏み跡が見つからない。ともかく2つの尾根の間の谷を渡りコルに着いた。鉢伏山に登り返す。頂上から板谷の頭の方へ下るスキースプールを辿って見たが北につられて外れてしまった。地形図を見て西に戻り縦走路に合流できた。コルで一休みして板谷の頭 に登り返した。疲れが足に出始めたので休憩を度々とってもらう。雪が腐って今朝歩いた我々の踏み跡は消え、あの二人のと思われるスキースプールが続いていた。スプールは尾根から谷へ膨らんだりしているのでうかつにはトレースできない。騙されているとの気配りがいる。原高山を越えて取立山分岐に着いた。霧雨が降って袖を濡らす。

雨粒が次第に大きくなってきたが、どうにか 取立平避難小屋に逃げ込むことができた。16時10分には屋根を叩く雨音が避難小屋の中にも響いた。「麓(勝山)の降雨開始予報より3時間前には山は雨になる」との常識に近い。降雨終わりも3時間遅れであろう。避難で来てよかった。感謝!

04/18 取立平避難小屋
取立平避難小屋から荷をだし、空身で出て白山を展望 するためにこつぶり山に向かった。周囲は霧の中で取立平(水芭蕉群生地)奥越高原県立自然公園の標柱もなぜか空しい。好運なことに数分のうちに霧が薄くなって切れ目に青空が出てきた。

こつぶり山(1264m) に着いたころにはまず取立山の上に青空と羊雲が出た。流れていく霧雲の切れ目を期待していると一瞬の白山が出た。まだ上は雪で白い。昨日まで見えていたのは裾と前衛だったのだ。大長山方向は昨日と余り変わりがない。すぐに登ってきた雲が周りを隠してしまった。

一瞬の日本海を見て避難小屋に帰還した。下山荷物を整えて水芭蕉群生地分岐から、あの印象的な取立山に登った。日本海から登ってくる雲が幸運にも切れて取立山頂上からは白山、大長山、ダム方向が瞬時見えた。満足! 登ってきた夏道を下る。残雪に覆われた電光道は曲がり角で道外の雪田に進んでしまいかねないので怖い。雪を拾って真っすぐ降下したいがどこに出るのか不安である。結局、残雪を踏み、林道を下って駐車場広場に着いた。後は除雪末端まで舗装道路を下るだけである。

(記:T.I)

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(写真:T.I)

4月16日
 4月17日        
 4月18日